牛乳を飲むと骨が弱くなる?

牛乳は体に良い・・・
カルシウムを摂取するなら牛乳・・・

 

このような信仰が日本ではありますが、果たして本当にそうなのでしょうか?一説には、牛乳を飲むとかえってカルシウム不足になるという声も聞かれます。どういうことなのか解説します。

 

日本人の約8割は乳糖不耐症状

乳糖不耐症とは乳糖(ラクトース)を分解する酵素ラクターゼが欠損していることから起こります。

 

日本人の約8割は乳糖不耐症と言われており、乳糖をうまく消化吸収できないため、お腹がゴロゴロする、お腹が張る、下痢になるなどの症状を引き起こします。

 

日本人は伝統的に乳製品を食してきたわけではないので、民族的に牛乳は合ってないと言えます。

 

ちなみに牛乳を飲んでも乳糖を分解できないと、タンパク質やカルシウムはその栄養素を適切に吸収することができません。

 

カルシウムを摂るつもりで牛乳を飲んでも、逆にカルシウムが乳糖と一緒に排泄されてしまうということも起こりえます。

 

牛乳にはマグネシウムが少ない?

 

強い骨を作るにはカルシウムだけでなく、マグネシウムやリンなどミネラルも同時に摂ることが必要です。

 

特にマグネシウムはカルシウムに対し2分の1量を摂るのが理想的です。しかし牛乳にはマグネシウムがカルシウムの10分の1程度しか含まれていません。

 

骨はカルシウムだけでは作ることができず、マグネシウムやタンパク質が結合してアパタイトという組織を作り、それが骨を強靭にしていきます。

 

また亜鉛、マンガン、ホウ素、ビタミンB6などビタミン・ミネラルが酵素として骨を作る働きをします。

 

牛乳に含まれるリンとタンパク質は血液を酸性に傾け、カルシウムを失わせるので、牛乳を飲む子供ほど骨折率が高かったり、牛乳を飲むお年寄りほど骨粗鬆症の発生率が高くなっているのです。

 

何事もバランスが必要で、カルシウムはなにも牛乳からしか摂れないわけではありません。

 

牛乳以外にも野菜、海藻、豆製品、小魚なども摂るようにしましょう。また納豆に含まれるビタミンKやイソフラボンといった成分にも骨を強くする働きがあります。

 

そしてカルシウムの吸収に必要なビタミンDは日光により皮膚で作られrます。

 

これら多様な食品と運動がバランスよく満たされて初めてカルシウムが骨になっていくのです。