ニキビの部位別の原因とケア方法は?
ニキビといってもできる部位によって発生する原因もケア方法もさまざまです。
そこで部位ごとに原因とケア方法について紹介します。
1.背中ニキビ
背中ニキビにつながる要因
背中の特徴は顔と比べて皮膚の角質層の厚みが5倍あること。
そのため皮脂や汗の分泌量が多く、ニキビが繰り返しできやすく、重症化したりニキビ跡ができやすいです。
また背中は手が届きにくいためお風呂でも洗いにくく、古い角質や余分な皮脂が溜まりがちです。
さらにシャンプーやトリートメントを洗い流すときに背中につきやすく、皮膚への刺激となりニキビをできやすくします。
通常のニキビはアクネ菌が原因ですが、背中ニキビの場合はアクネ菌よりもマラセチア菌の方が関係しています。
マラセチア菌はカビと呼ばれる細菌で脂を好むため、皮脂分泌の多い背中ニキビの原因になります。
いったんマラセチア菌により毛穴に炎症が起こると自然回復は難しく適切なケアが必要になります。
背中ニキビの対処法・予防法
ケア方法としては顔にできるニキビとは原因がやや異なるので、バランスのよい食事に適度な運動、お肌の保湿をした上で、さらに背中専用のケアが必要です。
背中ニキビ専用の薬用ニキビケア商品を使ったり、皮膚科に相談するのがおすすめです。
2.おでこニキビ
おでこニキビにつながる要因
おでこ(額)、眉間、髪の生え際、こめかみなど目から上の部分のは皮脂分泌が多く、手や髪が接触することで雑菌も繁殖しやすい場所です。
おでこは新陳代謝が活発なのでニキビ跡は残りにくいですが、思春期にはニキビができやすい場所です。
おでこニキビの原因は外部からの接触がほとんどで、髪の毛、整髪料、シャンプー、トリートメントの洗い残し、手で触る、帽子、肌に残った化粧品などが関係しています。
特に髪の毛が直接触れると刺激になり、ニキビができやすいです。髪の毛には整髪料やシャンプーなどいろいろ汚れがついているのでお肌にはよくありません。
おでこニキビの対処法・予防法
ケア方法としては、まず髪をアップにしておでこを出して刺激を与えないこと。あとは手でなるべく触らない。
洗髪するときは髪の生え際にシャンプーなどが残りやすいのでしっかりすすぐ。お風呂で洗う順番も、まず髪を洗い、その後に身体、顔を洗うのが正しい順番です。
原因を取り除けばニキビも早く治るでしょう。
3.あごニキビ
あごニキビにつながる要因
あごにできるニキビは外的要因ではなく、皮膚や身体など内的要因であることが多く、スキンケアだけでは適切な治療効果が得られません。
女性の場合、あごニキビはホルモンバランスの乱れが原因であることが多いです。
ストレスや睡眠不足で自律神経が乱れたり、毎月の生理でもホルモンバランスが変化するので生理前はとくにあごニキビができやすくなります。
女性は男性よりもあご周りの毛穴が発達しておらず皮脂が過剰に分泌されるとすぐに毛穴が詰まってアクネ菌が繁殖しやすくなります。
男性の場合はひげ剃りで皮膚に小さなキズがつき肌トラブルを招くことが多いです。
あごニキビの対処法・予防法
電気シェーバーの刃先には雑菌がついているので、毎回きちんと洗うことでニキビ予防できます。
またひげ剃り後はしっかり保湿するのも効果的です。
4.デコルテ(首から胸元)、肩のニキビ
デコルテ・肩ニキビにつながる要因
デコルテニキビも首か胸元で原因が分かれます。
首のニキビの場合、汗をかいて放置すると皮脂汚れがたまり毛穴を詰まらせる原因になります。
また冷え性の方は血流が滞って首の血流も悪くなり、新陳代謝が低下することでニキビになりやすくなります。
胸元のニキビの場合、洋服を着て蒸れることが原因です。特に女性の場合、ブラジャーや補正下着などで身体にぴったりつけているので通気性が悪いです。
また手足やしっかり保湿ケアしても、胸元までやってる方は意外と少ないので保湿せずにお肌が乾燥してしまい、バリア機能が低下してアクネ菌が繁殖しやすくなります。
肩のニキビの原因はデコルテと同様、蒸れと血行不良です。
デコルテ・肩ニキビの対処法・予防法
首のニキビのケアとしては清潔にし、冷え性の肩は身体を冷やしすぎないことです。
胸元ニキビのケアとしては締め付けの強い下着はさけ、衣服も通気性のよいものにするとよいでしょう。そしてしっかり保湿することです。
肩も意外と汗をかく場所なので通気性のよいものを着るようにして、肩周りも凝ってきたら動かして筋肉をほぐして血行を良くしましょう。
5.頬(ほっぺた)ニキビ
頬ニキビにつながる要因
頬にできるニキビは顔の中でも特に目立ちやすい場所で、しかも隠しにくいだけに思春期はたった1つのニキビでも悩みやすいです。
主な原因としては生活習慣や睡眠不足、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどで、思春期や生理前などは特にできやすくなります。
他の原因として女性特有になりますが、ヘアスタイルによっては頬に髪が接触することでニキビの原因になります。
またニキビが出来てからも、隠すために髪で覆ったりするとニキビが悪化する原因になります。
メイクでニキビを隠すために肌に密着するものを使うと毛穴を塞いでしまうためかえって肌に負担がかかります。
頬ニキビの対処法・予防法
初期段階なら洗顔と保湿で何とかなりますが、赤く腫れ上がったら内部で炎症を起こしているので、悪化するとニキビ跡になってしまいます。
その場合はメイクも避けて、しっかり洗顔したら薬用のローションなどで保湿しましょう。
6.おしりニキビ
おしりニキビにつながる要因
お尻っていつもパンツスタイルの場合、服で覆われているため蒸れやすい場所です。これは女性に限らず男性にも発生しやすいニキビです。
特に1日中座りっぱなしのお仕事や受験勉強などをしている方はおしりの血行が悪くなり、新陳代謝が低下してニキビができやすくなります。
おしりニキビの対処法・予防法
ケア方法としては、女性の場合はきつめの下着やガードルなどは避けること。
座りっぱなしの場合は適度に運動やマッサージして血行を促進すること。
あとは清潔を心がけ、通気性のよいものを身につけることです。
7.口周りのニキビ
口周りニキビにつながる要因
口周りのニキビの原因は皮脂を分泌する皮脂腺が他の場所よりも多いため、皮脂分泌が活発な方がなりやすいです。
またホルモンバランスも影響するため、女性なら婦人科系の病気や生理不順など、冷え性で血行が悪い方にも多く見られます。
口周りニキビの対処法・予防法
ケア方法としては、冷え性の場合は冷たいものは避け、温かいものを摂るようにします。ぬるめのお風呂に長めにつかって身体を温めるのもおすすめ。
ちなみにカレーや激辛料理など刺激の多い食べ物はニキビにはよくありません。
8.陰部(デリケートゾーン)のニキビ
陰部ニキビにつながる要因
陰部は下着で常に覆われており、蒸れやすい場所です。女性の場合は生理でナプキンによる蒸れや刺激、経血や尿、垢なども雑菌が繁殖しやすい要因です。
またホルモンバランスの乱れも影響するし、デリケートゾーンの毛のお手入れでカミソリを使ったりすると、それが皮膚への刺激になり、ニキビができる原因になります。
陰部の場合、一見ニキビに似ているできものができることがあります。
毛包炎、化膿性汗腺炎、性器ヘルペス、尖圭コンジローマなどです。セルフケアは難しい場合があるので早急に病院で見てもらう方がよいでしょう。
陰部ニキビの対処法・予防法
ケア方法としては清潔に保つこと。そして蒸れないように通気性のよい素材を選ぶこと。あとは締め付けない。またムダ毛処理の際もあまり皮膚に負担を与えないように、保湿もしっかり行ってください。
9.髪の生え際、頭皮のニキビ
髪・頭皮ニキビにつながる要因
頭皮は皮脂の分泌が活発な上に、常に髪の毛で覆われており、汗をかきやすく蒸れやすい場所です。
他にもシャンプーの成分に合成界面活性剤が使われている場合、皮膚への刺激が強く、炎症を起こしてしまうことも。また洗髪後のすすぎが不十分だとこれもニキビの原因になります。
風呂上がりにドライヤーを使う方も多いと思いますが、あまり長時間やって乾燥させすぎると、今度は皮膚が乾燥してしまいニキビの原因になります。
あとは枕カバーをあまり洗っていないと雑菌が繁殖してこれも頭皮のニキビの原因になります。
髪・頭皮ニキビの対処法・予防法
ケア方法としては刺激の強いシャンプーは避けること。場合によってはお湯だけで洗い流す湯シャンでも十分です。
通気性の悪い帽子なども避けるようにしましょう。ファッションといえどもニキビ治療にはよくありません。