思春期のニキビ跡が残りやすい理由と対処法とは?
ニキビがやっと治ったと思ったら、潰した跡がクレーターになってしまった…
ニキビが治った跡の赤みが残ってしまった…
思春期に出来るニキビの跡は大人と比べて残りやすいとされます。なぜでしょうか?
また赤みやクレーターなど原因別の対処法についても紹介します。
1.思春期のニキビ跡が残りやすい理由
思春期は第二次性徴の最中で、成長ホルモンがどっぱどっぱ分泌されています。
そのせいで皮脂が過剰に分泌されやすい傾向があります。
しかも、高校生くらいまでは毛穴も小さいため毛穴が詰まりやすいのです。
また勉強や部活、友人関係、進学先など悩みを多く抱えるとストレスを感じて自律神経が乱れ、肌のターンオーバーの乱れや肌のバリア機能低下を招きます。
ニキビというのは表面的に治っても、毛穴の奥ではまた炎症が続いているので、治ったように見えるだけかもしれません。
ましてや野外の部活動で紫外線をたっぷり浴びたり、汗をかいてそのまま放置したせいで汗が毛穴をつまらせたりと、ニキビができやすい環境です。
ニキビ跡が治るための肌のターンオーバーが乱れてしまうので、普段からお肌を清潔に保つなどスキンケアを心がける必要があります。
2.ニキビ跡の対処法は?
ニキビ跡の状態にはいろいろなタイプがあります。
赤み、色素沈着、クレーター、しこり、など。
それぞれ原因別の対処法について紹介します。
(1)赤み
ニキビ跡に赤みが残るのは毛穴の奥で炎症が続いている状態です。この状態はニキビが完治したとはまだ言えない段階です。
つまり赤みを消したいと思うなら、引き続きニキビを抑えるためにお肌を清潔に保ち、刺激を与えないようにする必要があります。
自然な回復でも治りますが、炎症を抑える抗炎症作用のある軟膏もあるので皮膚科に相談するのもよいでしょう。
(2)色素沈着
ニキビ跡が紫色になったり茶色っぽいシミになったりと色素沈着することがあります。
紫色に見えるのは血液の中のヘモグロビンが原因です。
ニキビにより皮膚の深い部分の真皮までダメージが到達すると毛細血管が破壊されて血液が染み出すのですが、血液中のヘモグロビンは酸素を失うと紫色になり、色素沈着したように見えます。
また茶色に見えるのはメラニン色素が原因です。
皮膚はニキビにより炎症が起こると皮膚を守るためにメラニン色素をたくさん作り出します。そのせいでシミのように色素沈着します。
では色素沈着を治すにはどうすればいいか?これは肌のターンオーバーを促すこと。そして皮膚に残ったヘモグロビンやメラニン色素を追い出すこと。
そのためには皮膚科に行ってピーリングしたり、レーザー治療などを行うといいでしょう。
(3)クレーター
ニキビ跡がぼこっと凹んでクレーターになることがあります。
これはそのまんま「クレーター」と呼ばれています。
ニキビが悪化して最終段階になると膿が表面に出て黄ニキビになります。
するとダメージが真皮まで到達し、真皮層でコラーゲン繊維がくっついて固まり硬くなります。
こうなるとお肌の自然回復ではなかなか治りません。
程度にもよりますが、クレーターが浅い場合はレーザー治療でコラーゲンを増やして目立たなくすることが可能です。
(4)しこり(ケロイド)
ニキビ跡がしこりのようにぼこっと盛り上がることがあります。
これはクレーターと同様に真皮層までダメージが到達し、人体が真皮を回復させようとして細胞を多く作りすぎてしまった状態です。
特定の場所にニキビがたくさんできて、何度も化膿を起こしてニキビ跡が大きく広がるとケロイド状になります。
こうしたニキビ跡は皮膚科のレーザー治療やピーリングで治すことができます。また外科手術で取り除くこともできます。
お肌の正常なターンオーバーを促していくことが大事です。
中学生や高校生がニキビ跡をセルフケアで治すのはなかなか大変です。
ニキビを作らないようにするのが一番ですが、もし出来てしまったらニキビを刺激せず清潔を心がけ、日常生活や食生活を見直しましょう。
また紫外線を浴びないようにしたり、汗をかいたらすぐ拭くなども大切です。
もしニキビ跡ができそうになったら、一人で悩まずに薬用のニキビケア商品を使ってみたり皮膚科に相談するといいでしょう。